私はよく友達などから投資についての相談を受けるのですが、とても気になっていることがあります。
それは、
「将来が心配だから、少しでもお金を増やすために保険に入った」
こういった話が多くあるって事なんです。
でも個人的には、お金を増やすために保険に入るのは「???」となります。
どうして「?」となるのかを説明するために、まずは保険という商品の本質から話していきたいと思います。
目次
そもそも保険ってどんなもの?
ではまず、そもそも「保険って何?」から始めていきましょう。
保険というシステムは皆んなでお金を出しあって、個人では払えないようなアクシデントに備えるものです。
たとえば災害や事故、予期しない大病などがこれに当たると思います。
どれも突然にやってきて、支払いも高額になるため、個人で対処するのが難しい内容でしょう。
そのため大勢の人から集めたお金の中から、不幸にもアクシデントにあってしまった人に、お金を届けて救済します。
つまり保険というのは、みんなでイザという時に助け合うシステムなのです。
これが保険の本質です。
そして、お金の増減の話をする時に外せないのが保険会社の存在です。
保険会社はみんなの代理として、上で書いた仕組みを運営してくれています。
その代わり保険会社は、集めたお金の中から運営費や保険会社の利益分を抜いていきます。
当然、この運営費や保険会社の利益は、私たちから集めたお金から出ている訳ですから、私たちが支払っているのと同様です。
つまり保険というのは本質的に、みんなから集めたお金の中から「保険会社が持っていく分」が減るのです。
言い方を変えれば保険というのは、「保険会社に手数料を支払って、いざという時に備える商品」となります。
まとめて一言にすると、こんな感じです。
お金を減らして、安心を買うのが保険
保険は投資になるのか?
さて前項で話しましたが、保険商品というのは保険会社が手数料を引く分だけ、お金は減る方向へ行きます。
ところが投資というのは、「お金を増やす目的」で行います。
そのため、本質的にお金を減らす保険と、お金を増やす目的の投資は根本的に相性が悪いのです。
だから投資目的で保険に加入するのをオススメしていません。
ただし、保険に加入することが投資に全くならないと思っている訳でもないのです。
しかし自分で投資をするのに比べて明らかに効率が悪く、保険会社に手数料を支払っている分、マイナスになる可能性が高くなります。
つまり投資目的で保険に加入するのは、マイナスになる可能性が高い、イコールでリスクが高いと考えてください。
ここは口を酸っぱくして言いたいのですが、

みんな買った株の株価が下がったら大騒ぎなのに、保険会社に手数料を引かれてマイナスになるのは気にしないのが不思議です。
お金が減るという点では、どちらも同じなのに…
あ、それと誤解しないで頂きたいのが、保険が無意味という訳ではないって事です。
保険は自分で支払えないようなイザという時の出費に備えるための手段としては、とても有用だと思います。
ただし、保険会社に手数料を支払うという性質上、お金を増やす目的には適さないだけです。
さて、ここからは個人的な意見ですが、保険はあくまで個人で支払えないようなアクシデントに備えるだけにして。
将来のためのお金を増やすのは、投資商品を買う方がコスパがいいケースが多いと思います。
ただ投資商品の中にも保険商品のように、多額の手数料を取られてしまうものがあるので注意してください。
外貨保険や外貨預金をオススメしない理由も記事したので、下にリンクを貼っておきます。
保険って言葉から安心と思われがちですが、そもそもお金を増やすという行為にはリスクがあるのが当たり前で、安心安全なんてありえません。