一口に企業分析といっても、多くの種類や方法がありますよね。
そんな企業分析の方法を大きな括りで分割すると、「定量分析」と「定性分析」の2つに分かれると考えられます。
今回の内容では「定量分析・定性分析」の、それぞれがどんな物なのかを簡単に書いてみました。
中身についての詳細な内容ではなく、「そもそも定量分析って、どんなもの?」といった入口的な内容です。
目次
定量分析と定性分析
では定量分析・定性分析とは、どんなものなのでしょうか。
結論から言えば、定量分析とは「数字として表せる内容」です。
対して定性分析とは「数字に出来ない、しにくい分析」のことです。
ここから先はそれぞれの各論に入っていきましょう。
定量分析とは
定量分析とは数字にできる分析
例えば売上や営業利益、資産や借入金などを評価するのが定量分析です。
どれもハッキリと数字で表すことが可能な内容ですね。
ハッキリと数字がでるということは計算ができるって事であり、そのため定量分析は誰がやっても大きな差が出にくいと考えられます。
計算ができて、そこに答えがある訳ですから。
つまり勉強をすれば、誰でもある程度のレベルまでは習得をする事が可能です。
もちろん努力は必要ですし、上を見ればものすごく詳しくてハイレベルな人も存在するので差がないわけではありません。
ただ個人的には、
投資のための定量分析ならば、そこまでのハイレベルなものは必要がないと思っています。
実際に私自身も独学で習得したレベルですが、問題なく投資からの利益をあげられています。
もちろんもっと詳しければ、それはそれで良いのかもしれませんけどね。
ただ現状では、そこまでの必要性を感じてはいません。
投資指標の定量分析については、私なりの考えを下の記事でまとめてあります。よかったら参考にしてください。
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投資だけで使う独特の数字には馴染みがないかもしれませんが、やっていればそのうち慣れると思います。
定性分析とは
定性分析とは数字に表せない、もしくは数字に置き換えにくい内容の分析
具体的にはビジネスモデルの評価や、ブランド力の強さなどを分析します。
どちらも売上みたいにハッキリした金額を付けられない内容ですよね。
明確な数字にできないので、定性分析は個人個人の差が出やすいです。
投資家により本当に大きな違いがあり、まさに人それぞれです。
私自身も知り合いの投資家の人と話をする事があるのですが、定量分析については大体意見があいます。
しかし定性分析については、見解が異なることも多く、時には白なのか、それとも黒なのかで意見が分かれて激論になってしまう事があるんですよね…
そのため定性分析の領域で、他の人と意見が異なっていたとしても気にする必要はないと思います。
自分なりの信念や好みを持つのが大切です。
また定性分析はこういった形のない内容ですから、自分なりの考え方を作り出す必要があり、形にするのに時間がかかります。
そのため企業分析の勉強をするならば、まずは定量分析から始めるのが個人的にはオススメです。
定性分析は投資を続けていれば、そのうち自然とこんなのが良いとかが出来てくると思います。
定量分析と定性分析はどちらが大事?
さてここまで定量分析と定性分析の各論をしてきました。
では定性と定量で、重要度が高いのはどちらなのでしょう?
一般的には業種により異なるとされており、銀行員などは定量分析のほうが優先度が高く、投資家にとっては定性分析のほうが大切と言われています。
これは、
- 企業の現状を把握したり、安全性をみるのならば定量分析の方が確実性がある
- 企業の将来性をみるならば定性分析のほうが重要である
からです。
「銀行員にとっては企業が倒産しないで貸したお金を返却できるかが重要」で「投資家にとっては企業の将来性が重要」、だから銀行員は定量分析の優先度が高く投資家は定性分析が重要なのです。
もちろんどちらの職業も両方の分析が必要だとは思います。あくまでもどちらかと言えば、といった話しです。
また一般論では上で述べた内容となっていますが、私の個人的な手法としては、
私の株式投資においての定量分析と定性分析の比率は五分五分です。
投資家としては定性分析が重要ってのは分かるんですが、なにぶん定性分析は難しいんですよ!
だから定量分析の比率を上げています。私自身の未熟さゆえの結論ですね。
そのため管理人はまず定量分析をベースとし、そこに定性分析の内容をムリヤリ数値化した上で補正をかけています。
これが現在の投資家としての私のやり方です。