購入する株の見つけ方

投資指標について簡単にマトメてみました

投資って、ハードルが高いですよね。

その理由として、投資独自の指標があるというのも原因の一つかもしれません。
普通に生活をしているだけだと、見慣れないし、馴染みがありませんからね。

私自身も最初の頃はよく分からなくて、大変な思いをしたものです。
そのため、これから投資を始める人や、知識を整理したい人のためになればと、そういった指標をまとめてみました。

今回の内容はあくまで簡単に整理しただけで、それほど深く突っ込んでいませんので気軽にみてください。

代表的な投資関連の指標

それでは、はじめに指標の中でも、PERなどの代表的なものからスタートしていきましょう。

ネットなどで株価をみると、だいだい一緒に記載されています。
そのため株をやっていれば、目にする機会は多いでしょう。

ただ、投資に関わっていないと接することが無いと思いますので、慣れるまでは大変かもしれません。

ですが難しいものはありませんから、そのうち自然に理解できるようになると思います。

PER

ではでは、PERについて書いていきます。

最初に計算式から、

計算式

株価 ÷ 1株あたり純利益(EPS)

PERという指標を計算式から考えてみると、現在の株価と利益だと、元を取るのに何年かかるかを表しています。
PER10倍なら、10年待てば株価分の利益を会社が稼いでくれるという事です。

こうやって考えるとPER50倍なんていうのが、いかに高いかってことになりますね。
取り戻すのに、人生の半分以上がかかってしまいます。
収益性が向上し利益が増える見込みがなければ、とても許容できる株価ではありません。

ちなみにPERが元を取る年数と考えられるのは、純利益はすべて株主の物という前提があるからです。

PERはある意味もっとも有名な指標なので、すでに活用したり、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

そして私自身は、PERの数値をこんな感じでみています。

ポイント

[PER < 10] 割安

[10 < PER < 20] 普通

[20 < PER] 割高

PERは株価の割高・割安を簡単に見るのに適していると思います。
ただし企業の状況により適正値が変わりますので、注意しないといけません。

上で書いた私のPERについての数値も、あくまでも私自身が投資をするような、ディフェンシブよりの割安成長株では上の数字ような感覚というだけです。

成長が著しい分野など高成長が予想される企業では、もっと高いPERでも許容されると思います。
みなさんのスタイルに合わせた適正な数値の感覚を身につけて行ってください。

PBR

最初に断っておきますと、私はPBRをほとんど気にしていません。

というのも私自身が好んで投資をする、成長株の評価をするにはPBRは不向きだからです。
PBRは成長がとまった企業や、衰退している会社を評価するのには良い指標だと思います。

こちらが計算式です、

計算式

株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)

会社が持っている資産と、株価の比率を見ている訳ですね。
サラリーマンで言えば、給料ではなく、持家などの資産を評価している指標です。

ちなみにですが、一般的にPBR1倍以下は割安と言われています。

ROE

さて、続きましてはROEです。

実はこれ!ROEはもっとも大切な指標だったりします。

計算式はこちらです、

計算式

純利益 ÷ 自己資本(純資産) × 100

ROEは企業が、株主の資産をいかに効率的に活用しているのかを表しています。

事業をするには当然、お金がかかりますよね。
お店ならば建物や、売るための商品も必要ですし、それらを準備するための資金が必要です。

そしてROEはこれら資金をどれだけ有効活用し、利益を出しているのかを表しています。
つまりROEが低い会社は、株主から預かっている資産から利益を効率よく生み出していないと言うことになるのです。

そんな会社に投資しては利益をあげられませんね。

下にROEの数値と個人的な投資感を記載しておきます。

ポイント

[ROE < 10] 基本的には投資しない

[10 < ROE < 20] 株価や他の条件次第では良い投資先に

[20 < ROE] 投資家にとって優良な企業の可能性あり

さて、一見すると高いほど良さそうに見えるROEですが、注意点もあるのです。

ROEはその計算方法から、企業の借入、ようは借金が多いと数値が高くでます
そのため多額の借入をしてハイリスクな経営をしている会社は、ROEだけを見ると良くみえてしまう危険性があるのです。

そのためROEを指標として使うときには、必ず財務状況もセットで確認しましょう。

財務状況の評価の仕方については、記事の下の方で書いておきます。

ROA

 ROAは先ほどのROEと似ているのですが、こちらは資産全体を基準としています。

計算式もROEと似ていますが、自己資本が総資産に入れ替わっています。

計算式

純利益 ÷ 総資産 × 100

株主の資産ではない借入金とかも含めて、会社がどれだけ稼ぐ力があるのかを計算した指標です。

そのためROAは企業間の稼ぐ力を比較するのに適していると個人的には考えています。

ただしROAの数値は業種により大きな差が出てしまうのです。
そのため異業種の企業を比べる時には注意しないといけません。
なんらかの補正をかけるなりしないとダメかもと思います。

同業種であれば純粋に数値をみれば、稼ぐ力が高いか低いかを確認できます。
実際に私自身も、投資先企業とライバル社を比較するのにROAを使っています。

安全性分析

続きまして、企業の財務状況を確認する指標の中でも、個人的にとくに活用しているものを説明していきたいと思います。

安全性分析とは、企業の倒産リスクが高いか低いかを確認するような分析です。

流動比率

最初に流動比率から初めていきましょう。

こちらの流動比率は主に短期的な安全性をはかるのに適した指標です。
短期での倒産リスクをみるなら、もっとも手軽だと思います。

計算式は以下のようになります。

計算式

流動資産 ÷ 流動負債 × 100

流動比率が100%以上なら、短期的な資金繰りには困っていないことになります。

つまり近々のうちに倒産するリスクが低いとみる事ができるのです。

また仮に流動比率が低くても、スーパーやドラッグストアなどの現金商売をしているような企業では、すぐに現金が入ってくるので心配はありません。

流動比率はとても便利な指標ですが、長期的な視点での財務状況チェックはできませんので、長期投資ならば他の数字も確認しないといけません。

個人的には流動比率を確認してはいますが、あまり重要視をしていません。
というのも、そもそも短期で倒産リスクを抱えているような会社に、長期投資をすることが無いですからね。

自己資本比率

自己資本比率は安全性分析でもっとも有名な指標ではないでしょうか。

簡単で手軽ですし、四季報とかでもすぐにチェックができます。
計算式はこちらになります。

計算式

自己資本(純資産)÷総資産

自己資本比率は会社の資産全体の中で、返却の必要のない資金がどれくらいの割合であるかを表しています。

返す必要のない資金の比率が高ければ、そりゃ安定していますよね。

ちなみにですが、一般的には自己資本比率が50%以上は優良企業とされています。

一般的になどと表現するのは、私個人としては自己資本比率は便利ではあるが信頼性は低いと考えているからです。

というのも業種よる差が激しくて、ビジネスモデルによってはアテにならないんですよね。
万能な指標ではありませんので、必ず他の分析と合わせて使いましょう。

長期借入金÷純利益

企業の長期的な安全性を測るのに、個人的にもっとも重視している数値です。

この指標は企業の長期的なリスクをみるのに最適だと考えています。
ただあまり一般的ではなく、教科書的なものには載っていないかもしれません。

そのため呼び名もありませんので、計算式をそのままタイトルにしました。

計算式はそのままですが、以下の通りです。

計算式

長期借入金 ÷ 純利益

この指標は利益のすべてを借金の返済に当てた場合に、何年で返済できるかを表しています。

会社の稼ぐ力と借金のバランスをみており、収益力以上の借入をしていないかを確認できるのです。

個人的には10年以上になる企業は要注意と考えています。

こちらの指標は汎用性が高く、収益と借金を比較しているので、きちんと利益を上げていなければ数値が悪くなります。

そのため倒産リスクを測るだけでなく、良好なビジネスをしていないとダメですので、株主として企業の健全性を評価するのに最適でしょう。

銀行などが企業を評価する時には会社が倒産するかしないかだけが重要ですが、株主は企業が借りたお金を使って、利益をあげられているかが大切ですからね。

固定比率

最後に固定比率についてです。

この固定比率は会社の運営のベースとなる固定資産が、返す必要のない資金で賄われているかを見ています。

計算式はこんな感じです。

計算式

固定資産 ÷ 自己資本(純資産)× 100

自己資本とは名前の通りに自分たちの資産ですから返す必要のない物です。
固定資産がそういった返済不要の資金でまかなわれていれば、当然、会社の運営は安定しているとなります。

固定比率が100%以下ならば、固定資産がすべて手持ちの資金で購入されていると言う事です。

ちなみですが、固定比率は150%以下が良いとされています。

とくに固定費の重いビジネスをしている会社の場合には、固定比率をチェックしておきましょう。
また、こちらの指標も単独ではなく、他の数値と合わせて見て行くのがいいと思います。

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  • この記事を書いた人

株サラ

株からの収入だけで生活が出来るようになり、人生が変わりました。 そんな投資に感謝すると共に、多くの人にこんな世界があることを知って欲しいと思って記事を書いています。

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