長期投資について勉強して、「よし!株を買おう」と思っても、なかなか良い株に出会えるものではありません。
じつは株式投資というのは、良い会社の株を安く買うことができれば、ビックリするくらいに簡単なものなんです。
ところがその良い会社の株を安く買うのが、なかなか難しいんですよね。
そこで管理人自身が、どうやって探しているのかを記事にまとめてみました。
投資先の見つけ方
さて具体的な投資先の株探しですが、ここでは3つの方法をご紹介します。
これら3つは使用頻度の差はありますが、実際に私自身も使っている方法です。
証券会社のスクリーニング機能を使う
1番目の方法は、「証券会社のスクリーニング機能」を使うやり方です。
私自身はこの方法を、株式投資を始めたばかりの頃によく使っていました。
スクリーニングというのは条件を設定し、その条件にあった株を探す機能です。
ネット証券会社の多くで、顧客サービスとしてスクリーニングが実装されています。
スクリーニングの仕様は各社で異なりますが、PERなどの投資指標を入力すると、自動的に当てはまる企業をピックアップしてくれるので便利です。
また、やってみてもらえれば分かるのですが、似たような条件を設定しても、証券会社によって拾ってくる株にかなりの違いがあります。
そのため自分は複数の証券口座それぞれで、スクリーニングを実施していました。
この方法の良いところは、何よりも簡単なところでしょう。
証券会社によっては、割安度とか成長度などの独自基準で探してくれるところもあり、これだとPERなどの指標が分からなくても使えます。
投資をはじめたばかりで、詳しいことが分からない時には、このスクリーニングを使うのが一番良いかもしれません。
ちなみに管理人は下のような感じで、よく検索をかけていました。
参考
PER ‹ 15
ROE › 10
自己資本比率 50%以上
投資手法的にPBRは、ほぼ無視していました。
でも実のところ、自分はここ最近、スクリーニングをあんまりやっていません。
というのも効率が悪いんですよね。
スクリーニングだと、自分が買いたいと思えるような株がなかなか見つからなくて…
とはいえ探しにくいだけで良い株と出会えることもありますし、スクリーニングをメインで株を買っていた時も十分な利益を出せていました。
また簡単なので、慣れないうちはオススメできる方法だと思います。
ブログを見て探す
さて続きまして、第二の方法です。
これはもう、このサイトを見てくれている人はやっているのかもしれません。
『ブログなどで探す』
これが2つ目のやり方です。
自分も昔は、アチコチのブログを見まくっていました。
勉強になるようなことが書いてあるサイトも多く、銘柄探し以外の勉強にもなるんですよ!
とてもお世話になりました。
その時の恩返しの意味もあり、「自分の経験も誰かの役に立たないかな」と考えたのが、このサイトを作った理由のひとつです。
そんな管理人ですから、誰かのブログを参考にして投資先を探すのは悪いことではないと思っています。
ところが、この方法には一つの注意点があります。
その注意点とは、他人の購入した株を参考にするのはいいが、必ず買う前に自分でも分析をすることです。
なぜ自分自身でも分析をする必要があるかと言えば、株を買ったら終わりではないからです。
だって株って、買った後にも、いろいろな出来事がおこりますからね。
たとえば良いニュースがあって株価が高騰した、悪いイベントが発生して株価も業績も低下した。
そういった時に株を売るのか、それとも保有を続けるのか、判断しなければいけません。
しかし株を購入した理由が「誰かが買っていたから」だけでは、いざという時にどうして良いか分からなくなってしまいます。
だから自分なりに、その株を買う理由を明確にしておく必要があるのです。
ブログなどで投資先を探す時には、ぜひこの点に気をつけてみてください。
会社四季報を使って見つける
最後は会社四季報を活用する方法です。
管理人が今、もっとも使っているやり方ですね。
この方法は難しくはないのですが、慣れと、ある程度の明確な投資方針が必要かもしれません。
では、具体的なところに入っていきたいと思います。
会社四季報には書籍版とWEB版がありますが、自分は書籍版のほうを使っています。
WEB版だと検索などもできますが、1から銘柄を探す時には書籍版のほうがやり易いからです。
さて、個人的にこうやっている、という具体的な内容を書いていきます。
ただこれは管理人の手法だからであり、投資方針が異なれば、方法はまったく変わってくると思います。
あくまで参考程度にしてください。
では最初に書籍のページを開いて、右上のチャートの横にあるPERを確認します。
そしてPERが20倍をこえるものは除外しましょう。
なぜかと言えば、成長株であってもPER20倍以上は割安でないことが多いからです。
もちろんPERが高くても十分に投資対象になるような銘柄もあるのですが、当たりを引ける確率が低くなります。
つまり効率的に探すために高PERを除くわけです。
続いて下の数値表の、真ん中左あたりにある、ROEをみます。
このROEがもっとも大切です。
個人的には、ROEが10以下のものは除外します。
ROEが低値の会社は、株主に利益を運んでくれる可能性が低いからです。
このPERとROEのチェックだけで、大半の銘柄は外れると思います。
参考
ROEとPERを比較することで、ざっくりとですが割安度も確認できるんです。
数値的にみてPER<ROEとなっている会社は、割安である可能性が高まります。
まあ、そんな会社はあんまりないですけどね…
そして、ROEという指標には注意点があることも忘れてはいけません。
理由に関してをここでは詳しく書きませんが、結論だけ言えば、ROEは会社の借金が多いと数値が高く出ます。
そのためROEを見るときには、財務状況とセットで確認しないとダメなのです。
ハイリスク経営により、数字上だけROEが高くなっている会社を除外しないといけません。
そこで財務状況を見るのですが、自分はまず最初に自己資本比率をみます。
一般的に自己資本比率は、50%以上が優良と言われています。
ただこの自己資本比率は、業種による差が激しいんですよね…
そのため業種に関係なく銘柄を探すのに、あんまり向いていない指標です。
とはいえ自己資本比率は、四季報の【財務】という項目に書いてあって、簡単に確認できるので自分はとりあえず見ています。
続いて個人的にもっとも重要視している、財務の確認方法について説明していきましょう。
このやり方はあんまり一般的ではないので、教科書的なものには書いてないかもしれません。
まず四季報の【財務】項目に書いてある、有利子負債という金額を確認します。
次に下にある【業績】にところで、直近の純利益を見ます。
続いて、[有利子負債]を[純利益]で割ります。
[有利子負債]÷[純利益]
となります。
これは稼いだお金のすべてを借金の返済に注ぎ込んだ時に、何年で返せるかをザックリとみています。
10年を超える時には、会社の稼ぐ力以上に借入をしている可能性があるので注意しましょう。
こういった借入が多額の会社を自分は投資対象としないことが多いのですが、業種によってはある程度の借金があるのが普通なこともあるので、ケースバイケースになります。
そして最後に四季報の【業績】のところから過去の業績をみて、年毎の変動が大きすぎる会社を除外します。
毎年の売上や利益の上げ下げが大きい会社は、景気や環境の影響を強く受ける業種の可能性が高く、個人的に好みではないからです。
さて、こうして見ていくと、クリアーする会社はごくごく少数だと思います。
そして私はピックアップされた会社から、業務内容が自分で理解できるかどうかを見て、詳細調査に移行するかどうか決めています。