株式投資のために、企業分析の勉強を始めるって人は多いのかなと思います。
そして実際に勉強してみると、さまざまな所で企業業績、ひいては株価に対する経営者の質の影響は大きいとされているのです。
私自身の経験からも株で儲けるために経営者を評価するのは重要だと考えています。
しかし実践の場で経営者の評価をしようとすると大きな壁にぶつかるのも事実なのです。
結論から言えば、私のようなただの個人投資家が経営者をしっかり見極めるのは困難です。
だって会ったりするなんてほぼ不可能ですし、情報すら入ってこないケースがあります。
もちろん社長によってはメディアが好きで顔を出す人もいて情報が豊富なんて事もありますが、実際にはほとんどの経営者は表に出てきません。

そのため経営者の情報って、まったく入ってこないんです。
大きな組織の機関投資家であれば情報も多いでしょうし、それこそ実際に話しをする機会もあるかもしれません。
しかしわれわれ一個人では難しいのです。株式投資に経営者の評価が重要なのにです。
ですが諦める必要はありません。
私自身もこの問題に大きく悩んだ時期がありますが、今では一つの結論に到達しています。
まず結論の一つとして、
経営者を直接評価するのは諦めました。

経営者を直接評価するのを諦めたからと言って何もしない訳ではありません。代わりに会社そのものを見るのです。
経営者自身が発信をしていなくても、上場している企業ならば決算発表やら株主通信やらが必ずあります。
そういった会社が発表した内容を評価するのです。
たとえば、
[売上増]で[利益減]の決算の時に、株主通信では売上増の自慢ばかりが書いてあります。そして利益減についてはまったく言及されていません。そんな企業があったとします。
上のような会社って誠実だと思いますか?
きちんと利益減の理由を説明して、どう改善していくのかを示してほしいですよね。

残念ながら実際にこういった会社が数多くあるのです。
そして会社が発信したこれらの内容から、企業の誠実さなどの評価が可能です。
また会社というのは経営者の意向を色濃く反映するものだと思われます。
つまり会社の誠実さなどの質をみることは、イコールではありませんが、
経営者の誠実さや人柄・合理性などを評価するのに近くなると考えられます。
だから経営者の人柄などは会社発表の中身を見ることで、ある程度の想像が可能です。
もちろん直接に経営者の質を判断できればベストですけどね。

業績や数字も重要ですが、誠実さなどの中の人も株式投資における重要な評価項目だと思っています。