さて、持ち株のなかでコロナの影響が小さいにもかかわらず、株価がふるわない銘柄であるOATアグリオの決算が出ました。
少し前に業績予想の修正が出ていましたので、決算内容そのものはみんなも分かっていた事かと思います。
ですが、せっかくなので整理していきましょう!
OATアグリオの2020年12月期決算を受けて
(百万円) | 2019年12月期 | 2020年12月期 | 前年比 |
売上 | 21,909 | 20,288 | -7.4% |
営業利益 | 1,077 | 1,512 | +40.5% |
純利益 | 4 | 837 | +17747.9% |
決算の数字については、上でまとめておきました。
一見すると利益が順調に増えてるように見えますが、実際には、買収にともなう会計上の関係から数字が上がっているだけです。
まあ昨年が、数字上だけ悪くなっていたとも言えます。
事業の状態としては、農薬・肥料の両分野とも売り上げが減っており、良好とは言えないでしょう。
細かく見てみると、売上総利益率は回復しています。むしろ、ここ数年で見ればもっともよい粗利益率です。
しかし営業利益率は低い水準のままであり、これは販売管理費が大きく増加しているのが要因です。
買収にともなう影響が強く残っていますね。
個人的に、この手の販売企業の先行きを見る時には、売上総利益率を重視しています。
というのも売上総利益率が低下する時というのは、安売りせざるを得ない状況。
つまり、競争力が低下している可能性が高いからです。
そういった理由から、売上総利益率の方は回復している今のOATアグリオの利益減少は、様子を見ていっていい内容と考えています。
また財務状況については、個人的な指標から見ると、ギリギリというのが本音です。
キャッシュフローが悪くない会社なので、「これくらいなら、まあいいか」と思っています。
ただこれ以上に財務が悪化するようなら、いろいろと検討する必要が出てきますね。
そして、農業食料分野は、人類の今後を考えても重要なカテゴリーです。
そのため市場としての将来性はあると思われます。
問題はその中で、OATアグリオが生き残っていけるかどうかでしょう。
そう考えると重要なのは、目先の数字よりも…今後。
つまり中期経営計画をどう評価するかになると思います。
ってことで、今回発表された中期経営計画の中身も見ていきましょう!
新中期経営計画をどう評価するか
さて最初にひととおり見た印象についてですが、まあなんと言うか、普通?
これといったインパクトのある内容もありませんでしたし、これまでのビジネスを進めていくって感じかと思います。
まあビジネスの内容的にも、際立ったことをする必要もないとは思いますが、ちょっと拍子抜けした感は否めません。
記事的にも「中期経営計画をどう評価するか」なんてタイトルをつけたものの、これといって書く事もない悲しい状態に…
ただ経営目標の数値の中に、ROEが含まれているのはいいですね。
ROEの数値を気にしている会社は、伸びていくと経験的に感じているからです。
他にあえていうならば、グローバル展開の部分でしょうか。
少し前の企業買収の目的はグローバル展開の進展にあると思っていますから、これがうまく行かないと、いろいろと失敗になってしまいます。
新規で販売を予定する国が多くあるようですので、そこに期待していきたいと思っています。
ただ海外での成功失敗は、判別が難しいんですよね。
ビジネスの内容的には成長も衰退もゆっくりだと考えられるので、何かあっても撤退するタイミングはあると思います。
OATアグリオの株を買った理由については下の記事で書いています↓↓↓
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OATアグリオの株を買った理由【持ち株紹介】
私の持ち株の一つである、OATアグリオをご紹介します!このOATアグリオは、農業に使う「肥料や農薬」などの開発・販売をしている会社です。 実のところ私は食料関連株に注目しており、2社の株を買いました。 ...
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