管理人の持ち株を紹介している記事シリーズです。
なんと今回は、幼児活動研究会。
名前だけををみると、なんだこの会社!?ってなりますよね。
でも、とても有用なビジネスをしている会社です。
主に「子供たちへの体育指導」をメインの業務としている会社です。
幼児活動研究会の企業分析と理論株価
※2022年3月期決算を受けて記事の内容を修正しました。
最初に私が個人的に算出している理論株価を計算しておきます。
理論株価 1339円 (理論株価はDCF法を元に独自のアレンジを加えてあり一般的な理論株価よりも低く出る傾向があります)
はじめて幼児活動研究会の会社名を見たときには、「なんか怪しい…」と思ったものです。
すごい社名ですよね。
もちろん中身は、とても健全なビジネスをしています。
園児や小学生に体育指導をしたり、保育所・スポーツクラブの運営が主要業務です。
他にもコンサルティングをしていますが、規模も小さく、ほとんど利益も上がっていないので株主としてはスルーかと。
そして、この会社の財務状況は、私の持ち株たちの中でも最高のレベルです。
流動資産が流動負債の5倍以上あるって、なんの冗談かと。
しかも流動資産の大半は、現金性資産です。
もともと不況に強い業態のうえ、万全の財務。
安心してほっぽっておける会社です。
注目したのは、体育だから
育児・教育関連の会社は多数あれど、幼児活動研究会に注目したのは理由があります。
その理由とは、教えているのが体育であるって事です。
教育の中でも体育は、ちょっと特殊じゃないですか。
学校でも体育教師って、ほかの先生たちと少し毛色が違いませんでしたか?
いわゆる一般的な知識や学問、社会生活を送るうえで必要なことは、大人はひととおり学んできたり、日常生活のなかでしています。
つまり、なじみがあるわけです。
しかし普段の生活の中で、理論的に、そして計画的に運動をしている人は、少ないんじゃないでしょうか。
運動を教えるのって、いつもとは違う非日常なんです。
もちろん好きな人は好きなんでしょうが、人に教えられるようなレベルでやっている人は限られるでしょう。
そのうえ小さな子供だと発達具合が違いますから、大人と同じ運動ではダメです。
だから運動や体育を小さい子に教えるのって、教育の中でも特殊な分野じゃないかなーって思っています。
そんな特殊な教育だから、専門の人に任せたいという需要はあるんじゃないかなと。
そう思って幼児活動研究会に注目したのです。
ケガのリスクもある
運動を教えるのが難しいのには、別の理由がもう一つあります。
それはケガをする危険があるということです。
体育や運動にはケガがつきものですからね。
園などの運営側としては、この問題を避けては通れません。
じっさいに自分も子供を保育園に通わせていたことがあるのですが、自分の子供が遊びの中で、ちょっとしたケガをしたことがあります。
少し赤くなっている程度で大したことはありませんでしたが、保育士さんにはスゴイ勢いで謝られました。
小さい子が遊んでいればケガくらいするだろうと思うのですが、今の世の中はそういったものに厳しいのでしょう。
そういったケガのリスクのある運動や体育をプロに任せられるのは、園のリスク管理の点からも、保育士さんの負担軽減からも、メリットがあると思いませんか。
一度はじめると変更するのが難しい
子供の教育というのは簡単にコロコロ変えられる物ではありません。
友達の問題もありますしね。
あっちの評判がいいからって、じゃあ変更とはなかなか行きません。
子供も友達と別れないといけないので、嫌がりますし。
つまり教育というのは、変更がしにくい分野なんです。
投資家的にこれは、スイッチングコストが高いと言います。
こういったスイッチングコストの高い分野の企業は、業績が安定している傾向があります。
実際、幼児活動研究会も少し前に値上げをしました。
ですが値上げによる顧客減は最小限ですんだのです。
親御さんたちが値上げを受け入れてくれました。
もちろん値上げを不満に思った人も多いでしょう。
でも、大多数は継続してくれました。
それだけ、やめたり変更するのが難しいということです。
もし簡単に切り替えられる分野であれば、値上げで一気に顧客が減ってしまいます。
たとえば食料品。
ある商品が値上がりしても、スーパーでは隣に別の会社の商品が置いてあります。
お客さんは値上がりが嫌であれば、すぐ隣のライバル会社の商品を手にとるだけで、変更ができるのです。
このように手軽に切りかえられる分野は、値上げなどが難しくなります。
値上げが出来るというのは、それだけ強いビジネスをしている証拠なのです。