DVXの2021年決算がでました。
さっそく中身を見ていきたいと思います。
皆さんもご存じかもしれませんが、このDVXという企業は医療機器の販売をしています。
メインの領域は、不整脈や虚血などの循環器系です。
今回の内容ではDVXの決算だけでなく、医療系の株への個人的な印象も書いています。
DVX2021年決算と、医療関連株についての個人的な考え
最初に参考として、決算短信から業績の数値を転記しておきます。
(百万円) | 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前年比 |
売上 | 44,653 | 41,007 | −8.2% |
営業利益 | 1,115 | 847 | −24.1% |
純利益 | 792 | 572 | −27.7% |
減収減益となりました。
まあテレビのニュースでも病院の経営が苦しいとかやってますから、医療機器メーカーが絶好調なんてことはないでしょう。
そのため予想通りです。むしろ思ってたほど悪くない印象です。
また、この状況下でもキャッシュフローはプラスであり、現金も増えています。
不良在庫も積み上がっておらず、財務状況は健全な状態を維持しています。
この辺りは卸売りの強みです。
売上が減った時には仕入れを少なくすればいいだけですから。工場を持っているメーカーなどは、そうはいきません。
ビジネスモデルだけで言えば、長期で株を持つのに適しています。
でも、ですね…
個人的にはDVXの持ち株を減らしています。
現在では保有株式のおおよそ3分の1ほどを手放しました。
理由は日本という国の医療制度です。
日本の医療は、規制が強く、事実上、国が支配をしています。
その国の財政面が厳しい状況ですから、どう考えても利益が上がらない方向にいくと思うんですよね。
個人的に日本の医療関係の株は、政治や情勢によるブレ幅が大きく、ディフェンシブではないと考えています。
決してこのDVXという会社が悪いとは思いませんが、他の持ち株と比べると安定性で劣るのかなーって感じです。
ただ今回のコロナ感染を受けて、製薬メーカーや医療機関をいじめ続けた結果、競争力や余力が失われたことに国が危機感をもち方向性が変わっていけば別だと思います。
とはいえ国家財政の問題もありますし、医療業界を世界で戦えるようにする方法は、既得権益を手放して民間へ解放することじゃないかなと個人的には考えています。
でもその場合、医療の格差は広がることになると思います。
はたしてその点を受け入れられるかってところですね。
私はただの株屋ですので、どちらがいいのかは分かりませんが、純粋に企業業績や株って視点だけで見れば「規制や市場の開放」に進む方がプラスになると思います。
でも…今の日本で規制緩和を進めるのは難しいでしょう。
だから医療関係の株のポジションを落としています。
最後にDVXの株を買った理由などを書いた記事のリンクを貼っておきます。
私自身は医療関連株の比率を減らしているのでDVXも手放しつつありますが、医療関連株の中で見ればDVXはキャッシュフローもよくて良い方だと考えています。