自分の持ち株であるシュッピンの2020年3月期決算がでました。
今回はコロナの影響などもあるので、その辺も考察していきたいと思います。
シュッピンの2020年3月期決算を見て
(百万円) | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 前年比 |
売上 | 34,608 | 34,658 | +0.1% |
営業利益 | 1,444 | 1,754 | +21.5% |
純利益 | 982 | 1,193 | +21.5% |
まず決算そのものに関しては良好でした。
売上はイマイチでしたが、これは過度な値引きをしなかった為に減ったのでしょう。
数値的にみても、売上総利益率が1.8%も改善しています。
売上に対する販売管理費の比率はむしろ上がっているのに、利益が増えているので、増益の理由はすべて売上総利益率の改善から来ているのでしょう。
つまり値引き販売をやめた事が収益性の改善につながったと思われます。
シュッピンの経営が売り上げよりも利益を重視する方向になったのは、良い傾向だと個人的には考えています。
まあ月次が振るわなかったので、株主のみなさんはドキドキだったかもしれませんが…
月次については前期でリセットされたと思いますので、今期からはまた適正に評価されるようになっていくでしょう。
またカテゴリー別に見ていくと、カメラ事業は減収増益です。
売上が2.1%減にたいして、利益は22.2%増でしたので、まさに利益重視の成果がハッキリとでています。
企業分析記事のほうでも書いていますが、正直なところカメラ事業の拡大は頭打ちだと思っています。
そのため今後はカメラで稼ぎ、その利益を他の分野に投資することで成長していくのが王道でしょう。
そこで次の成長の柱である時計事業を見てみます。
売上が4.8%増で、利益が2.2%増でした。
売上が伸びている時には先行コストがかさみ、売上に比べて利益の成長が低いのはよくあることです。
ただ次の柱としてみると、少し物足りない感じがしますね。
コロナの影響
今後のシュッピンについて考える時に、コロナの影響を気にしない訳にはいきません。
現状を確認してみましょう。
まず4月と5月の月次ですが、それぞれ前年比で59.3%と65.4%でした。
なかなか厳しい状況です。
実店舗の営業が停止していますので、仕方がありませんね。
前向きな点としては、実店舗の営業が再開したことでしょうか。
来月以降を見守っていきたいと思います。
ただ個人的にシュッピンという会社の将来に関しては、そんなに心配していません。
コロナの状況が落ち着けば、業績も回復するんじゃないかなーっと楽観視しています。
カメラや時計・筆記具など趣味性の高い商品を取り扱っており、一定のファンもついていると思われるからです。
コアなファンがいる趣味は、時代が変わっても廃れませんからね。