私の持ち株の一つである「シロアリ駆除会社のアサンテ」をご紹介します。
正直なところアサンテは、みんなが注目をするような派手な企業ではありません。
成長力は普通ですし、業務内容も地味です。
ところが投資家としての視点で見ると、魅力がたっぷりの会社だったりします。
私個人としては投資したいと思える要素がたくさんであり、好みの会社であり、好みの株でもあります。
目次
アサンテの企業分析と理論株価
※2024年3月期の決算をうけて記事を修正しました。
冒頭でも書きましたが、アサンテという会社の魅力は数多くあります。
その中でもっともポイントが高い要素は、みんなが好きな業種でないという事でしょう。
業務内容が害虫駆除ですから、人工知能やIT業界などと比べたら地味です。
華やかなビジネスではないため、人気も低いと思われます。
みんなが好きな業種ではない事を、良い点にあげたのを不思議に思われる方もいますか?
人気のない業種にどんなメリットがあるのかと言えば、
こういった人気のない職種には、競合が入ってくる可能性が低いのです。
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つまり競争が緩めであり、安定してコツコツと利益を積み重ねられます。
逆に派手でみんながやりたがるビジネスは、ライバルだらけとなり、典型的なレッドオーシャンとして生き残れる企業も読みにくくなるのです。
派手で目立つ事業をしている会社に投資したくなる気持ちは分かりますが、投資家に利益をもたらすかどうかという点で言えば、事業の華やかさは株からの収益には関係がありません。
そしてアサンテの魅力はこれだけでは無いのです!
シロアリ駆除というのは人々の生活に必要なビジネスです。たくさんの人から感謝される仕事になのです。
競合が少なく、みんなから必要とされる仕事。投資家としてみれば、これ以上はないくらいに最高の投資先でしょう。
ストック型ビジネスの側面がある
さてそんなアサンテという会社のビジネスの特徴ですが、
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シロアリ駆除業務にはストック型ビジネスの側面があリます。
ストック型ビジネスと言うのはサブスクのように、定期的に継続的に収益を得られる事業のことです。
身近なところだと携帯電話の基本料もこれに当たります。
逆に商品を売った時点で終了のビジネスは、打ち切り型(フロービジネス)などと呼ばれます。
普通の製品を販売する業種などは、ほとんどがこの売り切り型のビジネスにあたる事でしょう。
そして一般的にストック型ビジネスはフロー型ビジネスよりも安定感があるのです。
さて話を戻しまして、なぜアサンテにストック型の側面があるのかを話していきましょう。
シロアリの予防では薬剤をまくのですが、この薬剤の効果は永遠には持ちません。だいたいが5年くらいの効果みたいです。
そのためシロアリ対策を一度したとしても、5年後には再施工しないとダメなのです。
だから5年サイクルで定期的に売り上げが発生する可能性があります。つまりストック型の側面があるとなるのです。
また結果としてお客さんとは長い付き合いとなり、過去に施工した顧客データがたまっていきます。
そのデータを元に次回の薬剤散布がいつごろに必要なのかを、当然ですが会社側は把握をしています。
そして薬の効果が切れる時期にまた営業をかけれるわけです。
一度シロアリ駆除をやってくれた人は、再度実施してくれる可能性が高いわけですし、最高効率で営業が出来るのです。
この顧客データこそ、アサンテという会社が持つ最大の見えない資産であり、競争力の源泉だと思っています。
シロアリ駆除業界の未来について
私がアサンテに投資をするときに検討したことの一つが業界の未来です。
はたして10年後、20年後にも、シロアリの駆除が必要とされるのかを悩みました。
基本的に白蟻駆除が必要なのは木造建築です。
だから新しく家を建てる人の多くが鉄骨や鉄筋にしてしまったら、シロアリ駆除は不要になります。
そこで自分自身で持家についての勉強をしたのです。
そして私が出した結論は、
シロアリ駆除はこれからも必要だし、需要もなくならないと判断しました。
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理由としてはシンプルで、鉄筋や鉄骨の家は高価だからです。
鉄筋コンクリートの家などは、そうそう建てられるものではありません。
私自身も家を建てるならば木造にすると思います。
だから今後もシロアリ駆除は必要とされると考えたのです。
ただ一点、気になるポイントもありました。
それは最近の木造建築は、はじめからシロアリ対策が施された木材を使っているケースがあるって事です。
これが一般的になると、商売あがったりになりかねません。
ですがシロアリ対策済みの家はまだまだ少ないですし、過去に建築された家はもちろん駆除が必要です。
そのため当分の間は、シロアリ対策や駆除の需要はなくならないと考えています。
財務状況はとてつもなく良好
アサンテという会社の財務は、まさに万全としか言いようがありません。
もともと固定費が少ないビジネスで、コストも人件費くらいですからね。
環境の変化に対応しやすく、事業を維持するために追加の投資をする必要もありません。
少し前に研修所を建てていましたけど、それくらいですかね。
財務が良すぎて、アサンテという会社がツブれるところが想像できません。
問題があるとすれば、人手不足で人材が確保しにくくなっているところでしょうか。
人手不足は事業の拡大に影響する可能性もあります。この辺は人気のない職種であることが、マイナスに働きますね。
あともう一点、株主から要望があるとすれば、現金を有効に活用してほしいって事でしょうか。
お金が余りまくってるんですよね…
これらの現金を有効に活用してくれるようになれば、最高の会社なんですけど。