私自身の持ち株を紹介しているコーナーです!
さてさて今回は三洋貿易という会社をご紹介します。三洋貿易はいわゆる商社にあたる業種です。
個人的に商社株を買うのは初めてであり、かなり悩んでドキドキしました。
というのも商社などの、複数のビジネスを並行して行なっている企業は分析が難しいのです。
投資家泣かせな銘柄だと思います。
目次
三洋貿易の企業分析と理論株価
※2023年9月期の決算を受けて内容を更新しました。
さて三洋貿易株を購入した一番の理由は、長く生き残っているという事です。
「そんなの普通じゃない?」と思われるかもしれませんが、何十年も会社が存続しているってのはスゴイことなんですよ。
さらに三洋貿易はその長い歴史のなかで、十分な利益を上げてきたことが決算書から見てとれます。
これはバランスシートの「資本金」と「利益剰余金」の倍率から推測ができるのです。
三洋貿易では「資本金」に比べて「利益剰余金」が何十倍もの金額となっています。
資本金よりも利益剰余金が圧倒的に多いのは、長年をかけて着実に利益を積み上げてきたことを意味します。
三洋貿易はこの比率がとんでもない金額です。
実のところ私が企業分析をするときには、この資本金と利益剰余金の比率をよく見ています。
そうする事で分析対象の会社が「過去に優良なビジネスを継続していたかどうか」が分かるからです。
そんな風にみて行くと三洋貿易という会社に対して、
「これはスゴイ企業なんじゃないか」と個人的に感じた訳ですね。
さらに三洋貿易という企業はそれだけじゃなく、扱っている商品がニッチな部類なのです。
投資家から見るとニッチな領域というのは魅力的に見えます。なぜなら競争が緩いからです。
「過去から継続している優良なビジネス」と「ニッチな領域」という私の好みな傾向が2つもあり、「よし投資しよう!」と決断しました。
ただ冒頭でも書きましたが、複数の事業が混在している商社は非常に分析がしにくく、難しい部類になると思います。
複数の事業があると、ビジネスが順調なのか、それとも勢いが弱まっているのかの判断が困難だからです。
不況に弱い
三洋貿易という会社を語る上で重要な点に、この会社は不況に弱いというのがあります。
というのも三洋貿易の主力品が自動車内装部品などだからです。
車は景気が悪くなると売れなくなる代表的な商品なので、三洋貿易も不況への耐性が低いんですよね…
会社としても不況に弱いことは認識しており、対策を進めているようです。ただ事業構造的に簡単にはいかないでしょう。
私自身はこれまでの投資では出来るだけ不況に強い会社の株を買ってきました。
そのため不況体制が低い三洋貿易株の購入は個人的にチャレンジな部類となります。
うまく行くかどうかはわかりませんが、三洋貿易という会社に大きな魅力を感じているのは事実です。
財務状況はとても良い
不況に弱いにもかかわらず三洋貿易の株を買った理由として、
「圧倒的に財務状況が優良である。」というのがあります。
この会社はほぼ無借金であり流動比率も2倍以上と、業種を考えればかなりの財務優良さだと思います。
また当面の支払いについても現金性の高い資産だけでまかなえるという、短期的な不安感がない状況です。
つまり仮に不況が来たとしても乗り切れる可能性が高いということですね。そして借入金が少ないことから、不況が長引いたとしても生き残れる可能性が高いとも考えています。
そのため長期投資ならば、不況を気にせずに保有をしていっても問題はないとの判断を個人的にくだしました。
もちろん短期的には不況による業績の悪化はあると思われますので、短期投資の方がこの銘柄を買うのであれば景気情報に注意したほうがいいとは思います。